相生市野瀬には餅屋市五郎の名前がついた一年 に二度咲くと言われている椿の木があります。 相生字横山(龍山公園を少し下っ
たところ)には市五郎つばきと呼ばれる樹齢300年の椿の木が あります。 その昔、相生に毎日、仏様にお参りに行き、掃除をかかさない信心深い、
餅屋市五郎という人がおりました。
ある日の夜、畑仕事の帰りに皆であぜ道を歩いておりましたところ、市五郎の足に何かがかみつきました。村人たちは驚いて
痛がっている市五郎の足を見てみると毒蛇が大きな牙でかみついているのを見て、急いでかみついている毒蛇を打ち殺そうと
しました。それを見て市五郎は「殺生はあかん!蛇が気持ちよう寝とったのを踏んでしもた儂が悪いんや。」と言って
足にかみついた蛇を逃がしてやりました。
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市
五郎つばきの花![]() |
とたんに回り始めていた毒は消え、噛まれた傷 跡さえも消えてしまいました。 冬に仏様に供える花がないと市五郎が植えた椿
の木には、年に二回も花が咲くようになったということです。 |